1. 輸入アボカドの「なるほど!」な流通の仕組み
アボカドを買うとき、あるいは切ったときに「中が黒い筋だらけだった」「何日置いても硬いまま」という経験はありませんか?実はこれらのお悩みは、品質が悪いわけではなく、長い旅路を守るための独自の流通システムから生まれる現象なのです。
旅をするための「低温の冬眠」
メキシコやペルーなどの大農園で収穫されたアボカドは、硬く青い状態のまま約5℃の冷蔵コンテナに積み込まれます。船旅の途中で果実が寒さに耐えかねてちょっぴり体調を崩してしまうと、切ったときに黒い筋(維管束の変色)が出やすくなることがあります。
日本に到着してからの「一斉のお目覚め」
日本に上陸後、専用の部屋(追熟庫)で植物の成熟を促す自然のホルモンガス(エチレン)を浴びることで、一斉に冬眠から目覚めさせられます。ときどき「まだ眠っていたい…」とスイッチがうまく入らなかった果実が、お家で何日置いても硬いままになってしまうのです。

長い旅を支える「ポストハーベスト」という知恵
数週間〜1ヶ月近くに及ぶ輸送中のカビや病気を防ぐため、輸入アボカドには収穫された「後」に防カビ剤などの薬剤(ポストハーベスト)が使用されるのが一般的です。これは世界中へ安全にきれいな状態を保って届けるための大切な防衛策です。
皮の表面にお薬が残っている可能性があるため、「調理の前に皮をしっかり洗う」「皮を触った手でそのまま実を触らない」工夫を知っておくだけで、もっと安心・安全に楽しむことができます。
2. ほんわかアボカドが「国産・樹上熟成」にこだわる理由
私たち「ほんわかアボカド」が挑戦しているのは、すぐそばで実るからこそできる「もうひとつの贅沢」です。
① 収穫の直前まで、大地の栄養をもらい続ける
お客様との距離が近い国産アボカドは、未熟な状態で収穫する必要がありません。秋から冬にかけて、樹の上で限界まで寒さに耐えながら、ヘタを通じて濃厚な油分(オイル分)や旨味を蓄えさせます。アボカドの脂分は樹とつながっている間でしか増えないため、この「樹の上で過ごした時間の長さ」が、クリーミーで深いコクを生み出します。
② ポストハーベストは「完全ゼロ」の安心
国内で手摘みし、新鮮な状態でお手元へ直接お届けできるため、長持ちさせるためのお薬(ポストハーベスト)は一滴も必要ありません。
神戸のほんわかアボカド農園では、栽培期間中も農薬に頼らず、一本一本の樹の風通しを手作業で整えながら育てています。半分に切って皮をそのまま「グラタンの器」としてオーブンに入れたり、小さなお子様と一緒に手づかみで皮を剥いたりと、暮らしの中で100%クリーンな安心をお届けできます。
③ リンゴやバナナの力を借りる、お家での優しい追熟
ほんわかアボカドの国産アボカドは、基本的には室温(20℃前後)でそっと見守っていただくだけで自然にゆっくりと柔らかくなります。もし「少し早めに食べ頃を迎えさせたいな」というときは、自然の力をちょっとだけお家に借りてみてください。
紙袋の中に、アボカドと一緒に「リンゴ」や「バナナ」をそっと一玉入れて、口を閉じます。
果物たちが自ら出す自然の植物ホルモン(エチレンガス)が袋の中に満ちることで、アボカドに「そろそろ美味しくなる時間だよ」と、優しく自然なお目覚めのスイッチを押してくれます。完成された旨味がじんわりと美しくほぐれていく時間も、国産ならではの愛おしいひとときです。